• テキストサイズ

【ONE PIECE】知らないを知りたかった。

第1章 <気になる奴>


_side貴女


この薬局は、つい最近開業したばかり。私は何となくの思いでドレスローザに店を構えた。開いて間もない頃は、森の中で人通りが少ないという立地の条件の悪さでお客は来なかった。暫くは奥の私室で薬に関する本や資料を読んだりする日を送っていた。

そしてある日、店の扉が開く音がした。初めてのお客様だと思い駆け足で向かう。……しかし、そこに居たのはドンキホーテ・ドフラミンゴ。こんな所に店を開く奴を一目見たいと思ったらしい。…なんだ、お客様じゃないのか。

それならばもう用は無いだろうと、私室へと戻ろうとした。そしたら……



「避妊薬はあるか?」



と聞かれた。

あぁ、この人は街で噂が広まってる通りの人だと悟った。高身長でルックスも良い方だと思うし、鍛え上げられた身体。何より国王様ともなれば金は腐る程あるだろう。近寄って来ない女性は居ないということか。

……そういう人は、苦手だ。
理由は女性に対して何とも思っていなさそうな、そう匂わせるこの雰囲気。出来れば関わりたくないタイプの人だ。

避妊薬を渡し、早く帰って下さいという意を込めて軽く睨む。だがドフラミンゴは不敵な笑みを崩さず「また明日も来る」と言って出ていった。



『…は?』



店の中、1人残された私は間抜けな声が出てしまった。
/ 13ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp