• テキストサイズ

【ONE PIECE】知らないを知りたかった。

第1章 <気になる奴>


『…貴方どこかで見たことが……』
「…………」
『あ、思い出した。この国の国王様ですよね確か』
「アァ、そうだ。こんな所に店開いてる奴が気になって来た」
『そうだったんですね。じゃあ薬は必要無いということで?』



どんな奴か気になって来たので、彼女を一目見ただけで用は終わった。……筈なのに、長い髪を耳に掛けながら接客をするコイツから目が離せなくて、まだここに居たいと思った。
今まで女に対してそう思ったことは無いので、こういう時どうすれば良いのか分からねェな…。

何か適当に買って行こうと思い、丁度今日は女と夜を過ごすから避妊薬を買おう。



「避妊薬は置いてあるか?」
『…はい』



そう聞いた瞬間、さっきまでの柔らかい物腰とは打って変わって顔の表情筋が一気に動かなくなった。何なんだ、コイツ。その一言に尽きる。



『どうぞ』
「…何か怒ってるのか?」
『いえ別に。ただ貴方が、女遊びをしているという噂は本当だったんですね』
「だったら何か問題でもあるっていうのか」
『私にとっては大問題です。女を取っかえ引っ変えしてる男性は嫌いです』
「…………」



キッパリとそう言い切るこの女に、柄にもなく呆気に取られる。……コイツ、俺の事が怖くねェのか。表情筋1つさえ動かないこの顔が、他にどんな表情をするのか更に興味が湧いた。
/ 13ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp