第4章 新しい生活1日目
そういえばまだご飯を食べてない。
食堂行かないと。
学園長が何かを食べる時は食堂へ行けと言ったのはおそらくここまで持ってくるのがめんどくさいからだろう。
私も私でいちいち食堂まで行くのがめんどくさいけど。
唯一学園までの道のりがそれほど遠くないという事が私の助けだ。
時計を見ると針は8時半を指していた。
今の時間じゃきっと学園内には誰にも居ないだろう。
何かが出ないか怖いけど。
「グリム、ご飯食べに行こうか」
「オレ様とした事がすっかりご飯の事を忘れてたんだゾ」
そして私たちはオンボロ寮から出た。
今日は月明かりが明るくて道が見やすい。
念の為に懐中電灯を持ってきたが外では使わなくて済むみたいだ。
道に迷うことも無く私たちは容易に食堂へと辿り着く事が出来た。
「夜の学園って言うだけ雰囲気あるね…」
「ふなぁ〜何か出そうで怖いんだゾ」
「さてと…食堂のキッチン辺りにパンとか何か置いてあると思うから取りに行こうか」
私はそう言ってグリムと一緒にキッチンまで来た。
思った通りちゃんとご飯が用意されていて、ご飯はそれぞれ2つのおぼんにまとまっていた。
私たちはそのおぼんを持ってそれぞれ席に着いて食べた。
腹が膨れた後、オンボロ寮へ戻って私は風呂に入る事にした。
どうやらグリムは本当に風呂が苦手らしく、「先に寝てるんだゾ」と言ってた。
後で無理矢理でもグリムを洗おう。
風呂に入ってすっきりした私はグリムとの部屋へと行くことにした。
今日買い物に行ったお陰でパジャマを買えてよかった。
昨日は下ズボンの上はシャツで寝たから寝心地は悪かったが、パジャマなら寝返りが楽だし寝心地も良いだろう。