第4章 新しい生活1日目
「ちょっと安心したかも…」
「何をだ」
「こっちの話。」
「でもさ、デュースの言う通り○○には人を魅了するにおいがするんだよなー、なあ、1回お前の体液味見してみてもいいか?」
「嫌に決まってるよ!朝だってあの2人にあんなことされて散々だったんだから…」
「あんなことって何されたんだ?なあ、教えてみろって!」
少し口が滑っただけでこの食らいつき、本当にこのエースとかいう人はヒトの不幸が好きだよね。
「絶対教えない。というかデュースくん見てたなら助けてよ」
「いやいや流石に俺も巻き込まれたくないしな」
自己防衛しろと?
あの二人から?無理に決まっているじゃないか。
だからと言って無理やりデュースくん達を巻き込みたくもないし…あとで学園長に相談しよう。
「てかさ…お前のにおいどうにかなんねーの?
今は食堂だから食べ物のにおいでよく分からねーけど廊下歩いてるだけでお前かなり注目浴びてるぞ?」
「えっそんなに、においキツかった?」
「キツくねーよ、それより美味しそうって感じかもな、空腹って感じでもなくてただ単にお前の魔力を求めたくなっちゃうみたいな感じ」
「なんかその言葉変態っぽいんだゾ」
「変態とはなんだ変態とは!」
これはまた喧嘩が始まりそうだ。
「あ、そういえばオレ様昨日○○の体液飲んだんだゾ、まあ血だけどな。すっげぇ美味しかったんだゾ、どうだ羨ましいだろ!」
「うわ、何それずるっ!おい○○俺にも後で飲ませろ!」
「だから嫌だってば」
すぐに断るとエースくんは悔しそうに「後で飲ませたくなるようにしてやる!」と言った。
私が相手に飲ませたくなる状況はかなり少ないと思うけどね。
「それで○○はどうやって無傷でリーチ兄弟から逃げ出せたんだ?」
「ああ、それか…まあ、無傷だけど私には精神的には少し傷が付いたかもしれない。」
「何されたんだ?」
「そりゃあキ…じゃなくて泣かされたんだよ」
危ない危ない、キスされたとか言いそうになった。
油断した時にうっかり言葉に出ちゃう癖を何とかしないと。