第4章 新しい生活1日目
「グリム、そんな急がなくっても…あ、そういえば私と話がしたいって言ってたよね、一緒にご飯食べながら話そうよ」
「ああ、ありがとう」
真面目くんと話していると横からひょっこりとグリムとよく喧嘩をしていた生徒が顔を出した
「面白そうだから俺も混ぜてもらってもいいかな?」
「オレ様オマエだけは絶対嫌なんだゾ」
「まあまあそんな事言わずに〜」
そんなかたちで私達は食堂へと向かった。
食堂を見渡してみると朝と比べ物にならない物凄い人数の生徒がいた。
その中にも角が生えた人や狼とかの耳が生えている人もいた。
本当にこの世界は多種多様な人種が多いな…
私はさっさと食べるものを決めてなるべく近くの椅子に座った。
そして3人も決まったようで私の隣にグリム、向かい合わせに真面目くん、グリムの前がちょっかいばっかしてくる子という組み合わせになった。
誰も一言も話さなくて気まずい。
グリムに関しては食べ物に夢中になっているだけであるのだが。
そのため、私から言葉を口に出すことにした。
「あ、そういえばお互いに自己紹介してなかったよね、私は○○」
「…俺はデュース・スペードだ」
「俺はエース・トラッポラ、てか○○って名前珍しいよなー。」
「まあ、いろいろと事情があるからね、それでデュースくん話したいことって何?」
「お前のにおいの事だ。昨日学園長に言っていたのは魔力の事だけなはずなのにこんなにも相手を魅了するにおいだとは聞いていなかったからな。」
「え、お前コイツのこのにおいに発情しちゃったわけ?」
「は、発情?!なわけないだろう!俺はホモじゃないんだぞ!」
「…2人には私の事男に見えてる?」
「当たり前じゃん、何言ってんだ?」
2人には私が男だと騙せているようだ。
ではあのリーチ兄弟という2人はにおいで私が女だと言う事がバレてしまったのは本当だったのか…
という事はリーチ兄弟はウツボ確定という事になるし、私はちゃんと周りの人を騙せていると言う事になる。