第4章 新しい生活1日目
「ぷはっ、美味しー。あれー?小エビちゃん腰抜けちゃったの?」
ようやく口を離してくれた。
とてつもなく長いキスだったため、息が出来なくて窒息死するかと思った…
床にへたり込んでしまった。
どうやら腰が抜けてしまって立ち上がる事が出来ない。
「まあいいやそのまま壁に寄りかかってればいいし」
「フロイド、私にも譲ってください。」
「はいはーい、ジェイドこの味結構癖になるよ?
1度やったら止まらなくなっちゃう」
「フロイドがそこまで言うとは相当美味しいんですね」
息を整えていたら今度はジェイドという人が私の唇を奪ってきた。
何度も確度を変えて私の舌を絡めてきた。
その舌の熱さに頭が溶けてしまいそうだ。
「んっ…ふっ… 」
「んんっ…」
そろそろ息が苦しくなって、彼の胸元を手で押すと唇を離してくれた。
「…フロイドの言う通りこれはかなり癖になる味ですね」
「でしょでしょー」
登校初日でもう2人の異性にキスをされて…
かなり精神的にもくる。
ファーストキスは心に決めた人にしようと思ってたのに…
「もう嫌です…やめてください」
「あはっ…イイねその顔、すっげぇそそる」
「こらこらフロイド、彼女をいじめてはだめですよ」
「とか言っておきながらジェイドも楽しんでんじゃん」
…彼女?
何故この2人は私の事女だとわかったのだろうか。
男装したつもりでいたのに
「な、なんで女だって…」
「そんなの匂いで分かるに決まってんじゃん、ウツボの嗅覚凄いんだから」
「ウツボ…?」
「そーそー、俺たちウツボなんだー」
「でも、見た目は人間…」
頭から足のつま先まで2人を見てみるが誰がどう見ても人間の姿だ。