第4章 新しい生活1日目
「お、オレ様は先に教室に行ってるんだゾ!」
「ちょっと!グリム!!」
グリムは逃げるように言い訳をして私を置いて校舎へ入ってしまった。
どうしよう、このままじゃこの2人から逃げられそうにもない…
「あ、そういえば貴方は昨日配布された学園の新聞載っていましたね。…確か、貴方の体液を飲むことによってブロットの効果を和らげてくれるだとか…」
「へえ〜何それ面白そう〜」
「名前は○○さんでしたよね?」
「は、はい、そうですけど…」
「私達に少々味見をさせて頂いてもよろしいでしょうか?」
「ええ…それはちょっと…」
学園長は私の身に何かあったら保証するとか言ってたけど、学園のみんなに知らせるような事して本当に私を守ろうとしているのか?
今凄くピンチなんですけど…!
「こーんな甘いにおいさせといて、お預けとか流石に嫌なんだけどー」
「痛い事はしませんから大丈夫ですよ」
「学園長に軽々しく血を与えるのは流石に身の危険もあるといってたので、流石に血は与えられませんよ…」
「では、血ではなければいいのでしょう?」
「で、でも本人の承諾が必要…」
私があれこれ言い訳をしていると着崩れを少ししている方の人に肩をガシッと掴まれた。
力が凄く強い…、肩が痛い…。
そしてその人の顔が怖い…
「あのさぁ、俺、めんどくさい事が嫌いなんだよね〜だからつべこべ言わずにさっさと寄越せよ」
「は、はい…」
本当にキレていたので自分の死を悟り、YESと答えてしまった。
きっとNoと言っていたら今頃殺されていたかもしれない。
「ではひとけのない所に行きましょうか」
「わーい!楽しみ〜」
「…」
なぜひとけのない所に行こうとするのだろうか。
今すぐ逃げたい。
でも2人に肩を掴まれていて逃げ出す勇気も出ない。
今逆らったら間違いなく殺される…!
私は笑顔で上機嫌の2人にはさまれながら身体を震わせて歩いた。