第3章 私の魔力
「そこでです。○○さん、貴方のその純粋で素晴らしい魔力はそのブロットを取り除く事もでき、ブロットの貯まりが遅くすることも出来ます。
そして相手の魔力を一時的に上げることも出来ます。
魔力をあげること…つまり貴方の体液を相手に渡すことになります。
貴方はその力を持ってこそこの闇の鏡に選ばれたのでしょう。」
「急にそんな事言われても困ります。」
家には大切な家族も居るし、元の世界に早く帰りたい。
「無理矢理にでもここにいろと言っているわけではありません。
私には出来る限りの範囲で貴方が帰れる方法を探してあげましょう。
そして、貴方がこの世界で生きて行けるように衣食住を管理します。私、優しいので。」
「ありがとうございます!」
「ですが、ここにいる間は私にも協力してくださいね。」
協力か…いろいろ大変だと思うけど生きていく為にも学園長に協力しなければならない。
その部分は少し我慢しよう…
「分かりました。…で、協力とは?」
「説明は簡単です。この世界からなるべくブロットを減らして下さい。」
「それだけですか?」
「はい。それだけです。」
もっと難しいものを言われるのかと思った…
思ったよりも簡単で良かった。
「学園長、私の魔力を与えるとして体液を相手に渡すと言っていましたが、具体的に何をすればいいんですか?」
「その言葉の通り体液を渡せばいいのです。血液でも、唾液でも涙でも…その他色々でも。
ああ、貴方の事は事前に全生徒に通知しておきますからね。
急に貴方から体液を貰っても混乱するでしょうし…」
「そう考えるとそうですね…でも、もしも私の身に何かあったら何か保証してくれますか?」
「互いに協力しているのですから保証はしますよ。」
その答えを聞いて私はホッとした。
「…あの、それで学園長、私の生活する場所はどこでしょうか?」
「ああ、それなら今から案内しますよ。私、優しいので。」