第3章 私の魔力
「…なんでしょうこれは…内側から魔力が溢れてくるようだ…!」
私の血を少し舐めた眼鏡の男は何かに歓喜していた。
「やはり…そうでしたか…」
学園長はそう呟いているが私にはさっぱり分からないし、異性に指を舐められるのはとても恥ずかしかった。
「それではリドルさん、さっさとあの狸を追いかけましょう」
「あの子の血を舐めて一体何があったんだい?…まあ話は後にするよ。」
そう言うと眼鏡の男と赤い髪の毛をした男はしゃべる狸を追いかけて行った、
「あの2人に任せとけばあの狸はどうにかなるでしょう…○○さん、あんな使い魔を学園内に持ち込むだなんて…少しは反省してください!」
「…私の使い魔ではないのですが…」
「あれ?そうなんですか」
「それより、さっきのは一体なんだったんですか」
「その事については学園長室で詳しく話してあげましょう。私、優しいので。」
その後、学園長について行って学園長室まで来た。
学園長は自身の椅子に座って私の方を向いた。
「○○さん、私が貴方に良い香りすると仰ったのを覚えていますよね?」
「はい。」
「その言葉の通り貴方はとても良い香りがします。」
…セクハラなのかな?
というより、そもそも学園長は私の事女だと言う事に気づいていなそうだ。
「貴方はとても純粋で、尚且つとても質の良い強大な魔力をその身体の内側に秘めています。
その魔力が少し漏れだしてしまっているのが私の言う良い香りの正体です。
今から少々難しい話をしますね。
私たちは魔法を使うとブロットというものを排出します。
簡単に例えれば廃棄ガスのようなものです。」
という事はブロットというものは自然にも悪いということだろう。
「そしてブロットは魔法を一度に使うだけの量を身体にも影響を及ぼします。
…つまりブロットというものは魔法を使った者の精神 までも黒くしてしまうものです。
ブロットに飲み込まれた者は命の危険にも及ぼされ、闇堕ちバーサーカーみたいな状態になってしまいます。」