第2章 I want you to know
私とマイキー、ドラケン、場地、タカちゃん、パーちん、それから一虎。
私たち七人は小学生の頃に奇妙にも、奇跡的に出会い仲を自然と深めていった仲間と言える付き合いだ。
小学生の頃から危険人物、喧嘩強い、と有名だった彼らと私が仲良くなったのは本当に不思議な事だ。
私は別に喧嘩をする訳でもないし、危険な事を好んでする人間でもない。
だが、私が彼らといる事に落ち着きや安心、楽しさを覚えたからだという事に理解するには、さほど時間はかからなかった。
偽りのない彼らの性格に、決して不良の道をズレない行動、それから暖かい優しさと強さ。
これらが私にとって、掛け替えのないものになった。
彼らもなんでか私を拒まずに受け入れてくれたし、仲間にも入れてくれた。
たくさん遊んで、怒られもした。
喧嘩に巻き込まれそうになっても、最後まで守ってくれたし置いていくことは絶対にしないでくれた。
だが両親は彼らとの交友を良く思わなかった。
何度も何度も遊ぶな、関わるなと口酸っぱく言われた。
父は『不良なんぞと遊んでいるのか?学生の本分は学びだ。そんなことも分からない輩と遊んでいないで勉強しろ。』
と強く言う。
母はそんな父の言葉に従ってか『いい?お父さんはあなたの事を思って言っているの。だからね?付き合う友達は考えなさい?不良なんて、危ないしあなたの得にならないわ』と父の目線を気にして言う。
学べと言うのなら彼らの人柄を見て学んで欲しい、考えろと言うのなら彼らの目を見て言葉を交わして欲しい。
私は、両親からよりも教員からよりも、誰からよりも、彼らから多く学べると思う。
彼らは人として、生き方を持っている。
自分としての生き方を。