第4章 忘れない
「でも、閉店までじゃ許さない」
「え?」
あれ。やっぱり…怒ってる?ホントは。
「…朝まで、付き合って」
「…」
「そのカッコもさ、もちろんカッコいいし、素敵だよ?でも…」
「…でも?」
「でも俺は、すっぴんのハルちゃんが、一番好き♪」
「…」
女殺し辞書に載ってそうな台詞。
でも、相葉くんが言うとイヤミがない。絶対本心だから。いろんな意味で。ていうか、ものすごくイイはにかみ笑顔…。
「…じゃあ、朝までず~っと化粧してよっと」
「え。えっ?それどーゆーこと?ずっと起きてるってこと?」
つーん。
「…あ。ね、アレ?今日はダメな日ってこと??」
「っ」
そっちしか頭にないのっ!?小声にしたってマスターに聞こえてるからっ。恥ずかしいな、もぉっ!!
相「ねっ、ウソだよ?化粧してても可愛いよ。や、カッコイイよ!どんなハルちゃんでも好きだよっ?」
ハル「しーらないっ」
相「えっ。ね、何で怒ってんの?ねえって…。ちょっとマスター、助けてっ」
マスター「『しーらないっ』」
相「マスター!?」
ハル「あはははっ」
マスター最高。