第5章 愛玩する僕の心を恐ろしく思った【薄桜鬼】
ちゃんの唇を舌で抉じ開け、其の咥内を貪りながら僕は考える。
ああ……やばいな。
此の儘だと止まれなくなっちゃいそうだ。
僕の腕の中で震えるちゃんが可愛過ぎて、だからこそ労ってあげなきゃいけないのは理解している癖に……
其れとは真逆の感情も湧き上がって来るんだ。
松本先生はもう既にちゃんが孕んでいるかもしれないって言ってた。
でもちゃんだって凌辱された末に出来て仕舞った子なんて産みたくないよね?
だって、産んだ所で其の子を愛してあげられるの?
じゃあ僕が………
思い切りちゃんの中を掻き回して、最奥を力尽くで突き上げて……
流して仕舞えば良いんじゃないのかな?
何度も何度も何度も、繰り返しちゃんを………
其所迄を考えた僕の全身が、急激にぞくりと粟立った。
一体何て事を考えていたんだろう……僕は。
どうしてかな……今はそんな自分に恐怖すら感じる。
『平気で人を斬る癖に』って言われて仕舞えば其れ迄だけど、でも僕は血を流すちゃんを想像したら心底怖かったんだ。
「………っ!」
弾かれた様にちゃんの身体を押し剥がし、僕は張り付いた様な笑顔を浮かべる。
「此れ以上は駄目だね。
ちゃんの身体も心配だし。
もう誰にも邪魔させないから、ゆっくり休んで……ね?」
そう言って立ち上がる僕を見遣ったちゃんの表情は何だか複雑に揺れていたけど、僕は其れを吹っ切るみたいに早足で部屋を後にした。