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keep as a pet【R-18 SS集】

第5章 愛玩する僕の心を恐ろしく思った【薄桜鬼】


眠って仕舞ったという彼女は一晩松本先生に預ける事にして、僕は急ぎ足で屯所に戻る。

土方さんへの報告もそこそこに、捕縛した例の男が監禁されている土蔵へと向かった。


無言の儘ずかずかと中へ入って来た僕を見て、男への詰問を担当している一君が僅かに目を見開く。

「どうした、総司?
 あんたはこういった務めは得意では無いだろう?」

確かに。

僕はじわじわと責め苦を与えて、証言を引き出すなんて仕事は面倒臭くて大嫌いだ。

新選組に仇成す輩なんか、さっさと斬っちゃえば良いんだからさ。

でも……此の男にはどうしても聞きたい事がある。


荒縄で後ろ手に拘束され、へたり込んでいる男は何も言わない僕を不思議そうに見上げた。

一君に殴られたのかな。

其の口の端には血が滲んでいて、其れなりに痛めつけられているみたいだ。

「ねえ……あの娘は誰?」

「あの娘…とは何だ?」

男より先に一君が口を開く。

ずっと土蔵に詰めていた一君は、未だ彼女の事を知らないよね。

でも、ごめん。

今は一君に説明する時間すらが間怠い。
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