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keep as a pet【R-18 SS集】

第9章 豊臣の若紫【イケメン戦国】


ああ……あの男か。

其の和議と宴には当然俺も同席していたから、全く知らない男ではないのだと若干の安堵が胸を過ぎる。

「見目も美丈夫。
 俺の見立てでは……
 後の君主としての資質も申し分無く
 其れで居て心根も優しい男であった。
 を娶れば、生涯大事にしてくれるであろうな。」


俺自身も信長様の仰る通りだと納得した。

やはり信長様は政優先では無く、の将来を考えてくれているのだと分かれば……

其れはもう感謝でしかない。

「は私の身内其の物。
 信長様の御心遣い、恐悦至極に存じます。
 さすれば此の豊臣秀吉……
 を日ノ本一の花嫁として送り出す所存。」

そう告げて深々と頭を下げる俺に向かい信長様が何かを呟いたが、其の言葉は聞き取れず

「………何か?」

俺は問い掛けてみたが

「もう良い。
 下がれ。
 また先方からの連絡が有れば伝える。」

まるで追い出される様にして天主を後にした。





「全く………
 何故、認めぬ。
 いや……何故、気付かぬのだ?
 務めは完璧に熟す癖に………
 家康以上に面倒臭い奴だな。
 豊臣秀吉という男は。」
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