第2章 Honeyeded sadistic【イケメン戦国】
そう……俺とはつい先日、晴れて恋仲となった。
俺は随分と前からに惹かれていたが、まさかがその恋情に応えてくれるとはな。
には秀吉や政宗の様な男が似合いであるのは間違いない。
彼奴らは御天道様の下で堂々と生きて行ける男だ。
俺の様な陽の当たらない場所を這い摺り回って生きる男など、に取っては一番縁遠いと思っていた。
それ故に、俺の想いは生涯胸の内に秘めておく覚悟だったのだがな。
だがは『光秀さんが好き』などと可憐しい言葉で俺を受け入れてくれたのだ。
そうであるなら何を迷う事があるものか。
直ぐにでもの全部を奪い尽くし、俺だけの物にしてやりたくなった。
しかし時宜とは時に残酷で、信長様から任された調略戦に思いの外梃摺った挙げ句、を愛でる一時が今宵まで持ち越されてしまったという訳だ。
仕置きなどと言ってはいるが、俺は本気で憤っている訳ではない。
この行為はとの睦事を愉しむ為の骨子なのだ。
何よりも可愛いを俺好みの戯れで厭らしく飾り立て、骨の髄まで愛でて遣りたい。
ああ……そう考えれば確かに憤ってはいないが、妬いてはいるのだろうな。
に触れる手も、と過ごす時間も、俺以外の男に赦してなるものか。
さあ……。
今宵、お前の身体に俺の痕跡を隅々まで刻み付けてやろう。