第8章 Spicy masochist【イケメン戦国】
「何……信長様から伺った所に依ると
どうやら最近、の様子が変化した所為で
各々方の政務に支障が出る可能性が否めないとの事。
そうであるなら各々が勝手な妄想に走らぬ様、
がどの様な女であるのか
知っておいて貰うのも一つの方法かと。」
「は……?
其れにどういう意味が……」
「今宵…目に為たの媚態を鮮明に思い返せば
自身で慰めるのも、手早く済むであろう?」
揶揄い混じりの俺の言い分に、言葉を飲み込む秀吉。
おっと……
おやおや、家康も……だったのか。
「だ…だがなっ……」
其れでも未だ抗う秀吉を、信長様の一喝が収める。
「喧しいぞ、秀吉。
此れは俺が光秀に許した行為なのだ。
気に入らない者は出て行って構わん!」
其の後に訪れた静寂の中でも、大広間を出ようとする者は居なかった。
其れ見た事かと言わん許りに口角を上げた信長様が、其の場にどかっと腰を下ろすと全員が其れに従い続く。
「では、始めろ……光秀。」
まるで開戦宣言の如く紡がれた信長様の声に、俺だけでは無くも昂ぶっていくのを確かに感じた。