第8章 Spicy masochist【イケメン戦国】
「其れは其れは……
我が連れ合いの所為で
信長様に御心労をお掛けしていたとは忝い。
ではが変化した《理由》を見せて遣れば
皆も落ち着きましょう。」
得意気に笑み、柔い声で語る俺へ視線を向ける信長様の目が一瞬見開いた後……
愉快さも顕わに声を弾ませた。
「ほう……
『見せる』と来おったか、光秀。
貴様は相も変わらず面白き男よ。
そして…怖ろしくもある。」
「褒め言葉と取っておきましょう。
では、今宵……
此の大広間をお借りしても?」
「善かろう。
皆にも伝えておく。」
其の足で御殿に戻りながら高速で思考を巡らせる。
はてさて……愛おしいをどの様に飾り立ててやるのが最善か?
先ずは諸々の手筈を整えねばな。
早足で進む俺の表情は、無意識にも愉悦で歪んでいた。