第7章 下拵え【薄桜鬼】
「どんどん挿入っていくぜェ。
どーだ……固え一物に腹ン中掻き回されんのは?
ああ……抜き差しする度にヤラしー音もしてンなァ。
男に突かれてグズグズになっちまうとか……
の尻、どーなってンだよ?」
小気味良い調子で尻を穿ちながら、下卑た厭らしい言葉で心情を煽る……
不知火の巧妙な手管には舌を巻いて仕舞うな。
執拗に繰り出される此の責めをも存外に愉しんでいる様だ。
何よりの吐く息は激しく湿り、其れを受け止めている俺の股間は既にもうかなり熱くなっていた。
「う……」
其の熱に疼いた身体を少し捩らせれば、は頭を擡げ俺の顔を見上げる。
桜色に上気した頬。
滴が零れ落ちそうな程に潤んだ瞳。
そして、甘過ぎる吐息を漏らす桜桃の様な唇からは
「千景…様ぁ……」
掠れた涙声で俺の名を絞り出した。
可憐らしい媚態を晒すに突き動かされた感情は、俺の一物を硬化させるに充分。
当然も此の変化には気付いているであろう。
「…………欲しいか?」
静謐に低く聞いてやれば、眉を顰め今にも泣き出しそうな表情でこくんと頷く。
俺以外の男に尻を蹂躙されている最中に俺を欲するとは……
そんな愛らしい我が妻に求められれば、一物は更に硬度を増す。
「では……くれてやろう。」
自らの裾を割り下帯を擦らした瞬間、ぶるんっ…と飛び出した一物をは愛おし気に見つめた後、一切の躊躇無く根元迄を口に含んだ。