第6章 黒い甘露【イケメン戦国】
…………そういう事か。
悟った行為の悍ましさに震えて仕舞う唇。
其れなのに、其の唇へ謙信の先端が無遠慮に圧し付けられた。
「…………口を開け。」
謙信の冷たい声に依り、私の頭の中で繰り広げられていた行為が実際に始まるのだと告げられる。
そうであれば尚更、口を開く訳にはいかない。
震える唇を堅く結び俯く私を見下ろす謙信は
「………仕方あるまい。」
小さく呟いた後に、右手で私の両頬を力任せに掴んだ。
大きな手と長い指に圧されれば、どう抵抗しても唇は僅かに開く。
其の隙間を抉じ開ける様にして、遂には謙信の男根が咥内に捩じ込まれた。
「ぐうっ……」
一気に喉奥迄突き上げられ、嘔吐くと同時に涙が滲む。
余りにも太い其れを咥えさせられている所為で、大きく開いた顎と顳顬がきりきりと痛んだ。
「どうだ、謙信。
の可愛い口の具合は?」
「ふん……悪くない。」
苦しさも顕に涙を溢す女を前にして、良くもそんな呑気な会話が出来るものだと考える。
でも次の瞬間には、そんな思考を巡らせる余裕など簡単に奪われた。
謙信が私の頭を両手で掴んで固定すると、腰を前後に揺らし始めたからだ。