第92章 負けず嫌い1
貴方side
貴「っ!」
道塁「!」
パアアン!
審判「ファール!」
貴「っ」
パアアン!
審判「ファールツー!」
貴「っ」
仁科「…」
アニータ「師匠が連続ファール…」
太鳳「…もしかして怜花、体力が」
弥生「…」
久々に出した連続のファールに驚く
大吾(どうしたんだ…?ストライクが入らなくなった………まさか、体力消耗…!?)
道塁(…さっきまでの怜花の球じゃない…)
貴「大吾!タイム」
大吾「!た、タイム!」
大吾を呼びながら私は話す
大吾「怜花、もしかして…」
貴「いきなり握力がなくなってきた、多分準決勝からずっと投げてきたからかも」
大吾「えぇー!?」
握力の事を伝えると、驚き困った表情の彼
大吾「…っどうしよう、他に代わりのピッチャー居ないし…」
貴「勿論下がる気はないんだけど…一応大吾に伝えとこうと思ってね」
大吾「…この回だけでも頼む。怜花をあまり休ませず出した俺が悪いし、次の回からは仁科にもう一回頼んで投げさせるから」
貴「…あぁ」
……確かに、上位打線を抑えないと負けが決まってしまう
負けるのは、誰よりも嫌だ
貴「っ!」
シュッ_
パアアン!!
審判「ストライーク!」
道塁「!」
アニータ「よっしゃー!ストライク!」
太鳳「戻った」
弥生「……怜花は、うちらの誰よりも野球に関して負けず嫌いだからね。特に眉村って子は知り合いみたいだし、尚更じゃない?」
貴「っ」
パアアン!
審判「ストライクツー!」
貴「っはあ!!」
道塁(っストレート…………!?)
グググっ
パアアン!!
審判「ストライーク!バッターアウト!」
道塁(スライダー!?)
出光(つか、俺より曲がり具合早えーじゃねーか)ムカッ
魚住(……ストレートか分からない程直前で曲がったぞ、あんなの相当練習したんだろーな…)