第77章 欲しかった言葉
仁科side
千葉「今帰りか?コンビニ前で何してんだよ」
仁科「え……まぁ、俺の事は良いだろ。お前らも練習の帰りか?」
千葉「まあな」
梅宮「お前、相変わらずあの女子の部でやってんのか?」
菅原「大変だな、お前も」
仁科「そっちは?シニア行くってどうなんだよ?ポジション貰えてんのか?」
千葉「俺達の心配してる場合か?聞いたぜ、お前あの軟式女子野球部でまだ投げさせてもらえてねーだろ?」
北大路「…あの先輩投手、相当な実力だからか?」
仁科「!……まぁ、先輩は凄い投手だから仕方ない。あの人の球は憧れるしな」
4人「え」
仁科「………なんだよ?」
俺が先輩の事言うと、驚愕な表情の千葉達
千葉「…お前、変わったな」
菅原「最初はあんなライバル視してたのに、今嬉しそうに語ったぞ」
仁科「!?…い、いや!んなわけねーだろ!!いつか俺が先輩を越えてやる!!」
ガシッ
貴「そりゃ楽しみだなー」ニコニコ
仁科「!先輩!?」
後ろから肩を回しながら寄りかかってきた先輩
貴「どーも、あの時以来だね」
北大路「…ど、どーも」
千葉「……あの、仁科といつの間に仲良しに?」
貴「仲良し?いやいやまだ生意気な所あるよ、いちいち先輩に突っかかるし負けず嫌いだしプライド高いし、幼稚な部分があるしな!」←
仁科 グサッ
北大路(……無意識に傷つけた…)
先輩からの言葉にかなり落ち込む
貴「……けど、私と同じで投手としてのプライドがある」
仁科「!」
貴「仁科は、風林野球部に必要な存在だよ」
仁科「………っ⸝⸝⸝」
嬉しかった、純粋に
投げれない日に、俺は居る意味あんのかって
不安だらけだったから
けど、言葉にして言ってもらえた事が一番心に響く
一番欲しかった言葉だったから
菅原(……仁科のやつ、もしかしてこの人が居るから残ってんのか)
千葉(…なるほどな)
北大路(顔赤くしてるな、よっぽど嬉しかったんだろうな)
梅宮(青春だな)←
その後、千葉達と別れ先輩とも途中で別れる
*準決勝は無しにさせて頂きます