第73章 決勝相手の視察
貴方side
千里「あのー…」
大吾「?」
千里「なんか相楽先輩と沢先輩帰りました。『大吾きゅん、頑張ってねー♡』って」
大吾「………え…」
……あの2人、最初から帰るだったな…
アニータ「…帰ったって、何で?!」
千里「さあ?」
アニータ「うち、追いかけてくる!」
貴「待てアニータ」
アニータ「?」
貴「良いから。今は試合観よう?勝つ為に」
アニータ「…師匠………分かりました」
太鳳達を勢いよく追いかけようとするアニータを止めながら、試合を引き続き観る
大吾(英邦のエース……怜花よりは遅いから140は大袈裟だが、130km後半のストレートでグイグイくる)
仁科「へぇ、地区一番の強豪って言われるだけの事はあるな」
貴「打撃も結構あるな…」
大吾「…上位から下位まで良く打つ。詳細に各バッターをリサーチしたかったけど、途中で嫌になった」
試合は終わり、16-0で英邦のコールド勝ち
千里「はは…強い」
星蘭「絶対ボコられて終わりじゃん」
睦子「太鳳と弥生が帰ったのも分かるわ…これ無理ゲーでしょ」
アニータ「まぁ、こんなモンやろ。県大会に出るならこれくらいのハードルは当然や。倒しがいがあるやん、師匠もそう思いません?」
貴「強豪ならこれくらいの強さなのは当然だな、今から楽しみだな。特訓厳しくなるからな、仁科」
仁科「望む所っすよ!勝つ為にやってやる」
星蘭「……約3名、本気で勝とうとしてしてる奴等が居るわね…」
睦子「はは…」
大吾「…それでピッチャーなんだけど、本当は準決勝と決勝怜花の予定だった。けど、さっきのト部達との試合で…疲労感あるよね?」
貴「!………いや、別に」
大吾「強がりは良いから。リトルからの付き合いなんだから表情で分かるよ」
貴「…」
…正直言うと、ト部との対決で体力が消耗したのは事実だ
顔には出さないつもりで居たが、大吾にはバレていたみたいだ