第72章 視察
貴方side
顧問「いやー…本当にビックリしました、まさか逆転勝ちするなんて…おめでとー…良かったわーこれで、明日もここに来られるのねー…」ボソボソ
………なんて、分かりやすい棒読みだよ…
勝った私達と違い、落ち込み気味の先生
大吾「じゃあ先生、明日も宜しくお願いします!僕らは次の試合見てから帰りますんで、先に帰っちゃってて良いですよ」
顧問「え」
大吾「お疲れ様でした!」
顧問「あ、そう。じゃあ」スタスタ
仁科「離脱はやっ!?」
早歩きで帰る先生、よっぽど帰りたかったようだ
睦子「ねぇ大吾、次の試合って?」
大吾「?」
睦子「うちの次の相手の試合なら、今朝の第一試合で大吾観てたじゃない」
大吾「あぁ、次の相手はね。これから観たいのは次の次の相手。うちが次の柳川中に勝てば、恐らく決勝で当たる事になるこの英邦学院さ」
全「…」
……英邦って確か、代表常連校
太鳳「英邦ー?ちょっと大吾、アンタそんな所見てどうする気?あそこ、うちの地区の代表常連校って知ってるんでしょ?」
大吾「勿論、だからこそ観るんだよ」
貴「…ふふ、うちのキャプテンは優勝する気満々か」
大吾「当たり前だよ、やるからには頑張りたい!」
つまり、英邦に勝つために視察をするというわけだ
大吾「今朝俺が見た感じ、柳川中には充分勝てる可能性がある。難しい相手じゃない、そうなればほぼ確実に決勝まで来る英邦とうちは戦う事になる。明日の今頃には」
___
視察中
ふじみ原vs英邦学院の試合を見ていた
星蘭「………あれ、太鳳達は?」
睦子「ちょっとトイレだって」
星蘭「…3人で?」
貴「……あれが、英邦のエースだな」
仁科「結構デカいっすね」
投手としては見逃す訳には行かない為、隣に座ってる仁科と視察していた
英邦エース「…」
_シュッ
パアアアン!!
全「!」
審判「ストライーク!!」
アニータ「はっや!!嘘やろ、140出てたんちゃうん!?師匠と同じ位やん!」
貴「…」
大吾(…そうか、これが県大会常連校)