第65章 予想外
貴方side
ビュッ―!!!
カァァァァン!!
パシッ!!
序盤に動いた試合だったが、私と卜部の両投手の好投で2対2のまま両者譲らず
『6回表、清和中学の攻撃は…1番セカンド、森口くん』
試合はいよいよ終盤を迎える
大吾(あと2イニング…両チーム上位打線に回る、おそらくこの6回表裏が大きな勝負のポイントになる)
アニータ「しまっていこーっ!!」
ト部「まさかこんな終盤まで、星原が居ようとこんなに手こずるとは思わなかったぜ…(…けど、勝つのは俺達だ!)」
貴「っはぁ!」
_シュッ!
森口「っ」
カァァン!
バントで打たれるが、アニータ側に飛ぶ
アニータ「任せて下さい!(…ギリギリやけど、とって見せる!)」
ガアンッ!
貴「!!アニータ!」
アニータ「っ…」
打球が運悪く、網近くに来ておりそれを無理矢理取ったアニータが思いっきりぶつかりながら倒れる
大吾「!!」
ポロッ…
審判「セーフ!!」
ト部「っしゃあああ!」
グローブからボールが落ち、セーフになる
太鳳「……ちょっと、かなり激しくぶつかってなかった…?」
千里「アニータ……」
貴「アニータ!!大丈夫か!?」
審判にタイムを取り、彼女の元に走る
アニータ「…っ大丈夫ですわ…」
貴「今のは無理に行かなくても良かった……体痛めてないか?」
アニータ「大丈夫です…………っ!?」
貴「…?」
立ち上がらせる為に、手首を掴むと……歪みながらの表情になるアニータ…………まさか
貴「…っ大吾!ちょっと来てくれ!!」
大吾「!」
睦子「……?え、何…」
沢「…」
大吾と審判を呼ぶ
私の予想が正しければ…………アニータは、手首を…怪我してる