第58章 失点は取らせない
仁科side
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『4番キャッチャー、鈴木君』
相手側の4番目が、バッターに立つ
この人にまで塁に進められたら、圧倒的に不利になる状況
そして、いつもと違う星原先輩
初めて見る程苛々している、しかもコントロールが乱れていた
貴「………ふぅ……」バッ
仁科「…」
……でも、今は違う……いつも見てる先輩だ
ト部(…雰囲気が…変わった……?)
アニータ(師匠!)
バッ
貴「…っはあー!!」
_シュッ!!
パアンッッ!!
鈴木「!!」
審判「ストライーク!」
清.監督(!コントロールが戻ってる…気持ちを落ち着かせた…?)汗
大吾「よしっ!」
睦子「やった!」
焦ってる相手側の監督は、急いで牽制の合図を
でも、無理だろ
貴「……っは!」
__シュッ!
パアンッッ!!!
審判「ストライークツー!」
……どんな野球でこようと、本気の先輩の球は打てねーよ
ト部(……っ星原…っ)
貴(悪いけど、野球で負けるのは嫌いなのよ……特に、アンタが居るチームわね!)フン
ト部「っアンディー!ちゃんと見て狙え!!」
アンディ「……ちゃんと見てるつーの(狙えたら苦労しねぇよ)」
そして、3球目
貴「……はぁっ!!」
シュッ!
アンディ(……ストレートなら見て………!?)
ヒュン…
パアン!!
アンディ「!?」
審判「ストライーク!バッターアウト!スリーアウトチェンジ」
……い、今のは…
大吾「……チェンジアップだな」
仁科「!あ、あんなギリギリで変化するとかあるんですか!?」
グローブギリギリで、下に曲がるように落ちていった
アニータも知ってたのか教えてもらったのか、グローブを移動していた