第28章 捕手の腕前4
大吾side
大吾「…そういえば、さっき言った憧れって」
千里「星原さん、雑誌とか載ってるじゃないですか。そこで私達知ったんです。
太鳳さんに薦めでここに入部したのは確かですけど、星原さんの球を捕ってみたいってアニータ、凄くやる気で来たのも理由なんです」
仁科(……あの人、本当有名なんだな…)
……やっぱ凄いな怜花、リトル時代から光同様ずば抜けて上手かったけど
味方で良かったと、繰り返し思ったな
___
貴方side
貴(…もう、20球くらい投げてんのに…)
アニータ「…っはぁ…はぁ(……次で、捕る!!)」
貴「……っは!!」
パシンッ!!
貴「!」
アニータ「!…捕れた!!よっしゃー!!」
私の球を見事ミットにおさめるアニータは、捕れた喜びで叫ぶ
……精神力強いし、スタミナあり、捕手の腕前も高い
心強い、捕手が入部したな…
アニータ「捕れましたよ!先輩っ!!これで先輩と組むバッテリーは私で決まりですわ!!」
貴「仁科も居るの忘れんなよ。でも、良い捕手が入ってきたね。まぁ、これから宜しく…アニータ」
アニータ「!宜しくっす!師匠!!」
貴「師匠って何だよ!?止めろ!普通に名前で呼んでくれ」
アニータ「わかりやした!怜花師匠!!」
貴「……あれ、私の言葉聞こえてる…?」
千里「すみません、星原さん。アニータは一度呼ぶと変えないんで、諦めて下さい…」
貴「……」
千里の言葉を聞きながら、ポジション練習は終わりを告げる
…………
放課後、練習がそれぞれ帰宅する
私は、少しだけ自主練していこうと歩きを進めていると
仁科「っ先輩!」
貴「……あれ、仁科?」
いつの間にか後ろに仁科がいた
貴「…何、追いかけてきたの…怖」
仁科「!人をストーカーみたいに言わないで下さい!!」怒
貴「嘘嘘……で、何?」
仁科「…………あの、俺に、その……変化球、教えてもらえないっすか…」
貴「………は?」
いきなりの仁科の頼み事に、私は間抜けな声を出してしまったのは悪くない