第17章 そのキャッチャー、辛口につき2
睦子side
そう言って立ち去る仁科君だったが、すぐに止まる
仁科「…一つ聞きたいんっすけど、あの人…何者っすか?」
睦子「?あの人って誰…?」
仁科「…っあんたんトコのピッチャーっすよ!」
睦子「…怜花の事?」
彼にしては珍しく彼女の事を聞いてくる
睦子「何者って…昨日見たでしょ」
仁科「……それは、知ってるっすよ。でも、あんな強いのに強豪校行かねーすか」
睦子「……私にも、わからない。だって怜花は教えてくれないし、一緒に行くって行ったから今一緒に頑張ってんだけどね」
仁科「……」
納得いかないような表情でいる彼、気になってるのかしら…同じ投手として
睦子「…そんな気になるなら本人に聞けば?」
仁科「え」
睦子「あと、変化球も教えてもらったら?怜花は、適当な奴は嫌いだけど真面目な奴には優しいから」
仁科「はぁ!?な、何で俺が頼み事なんて…」
睦子「……強く、なりたいんじゃないの?だから、そんなに怜花の事が気になってるんでしょ?」ニヤニヤ
仁科「っ違うし、ニヤニヤすんな!!失礼しまっす!!//」
顔を赤くしながら立ち去る仁科君、意外と分かりやすいわね
ふふ…野球一筋の怜花にも、恋が訪れるかしら…
……でも、怜花は……彼の事を想ってるのかしら
大吾の元相棒で、幼なじみの光君を…