第13章 風林中エース4
大吾side
貴「…っ」
パアアン!!
仁科「……っく…」
丹波「ストライイークゥ!!」
貴「……っふ…!!」
パアアンっ!!
丹波「ストライイーク!!バッターアウト!!スリーアウトチェンジ!!」
星蘭「3振!!」
太鳳「よしっ」
沢「さっすが」
不機嫌な怜花は、見事仁科を3振ストライクに押さえる
千葉「……仁科が1回も振れねーとか…」
菅原(……最後の1球、ストレートではなかった……変化球か…?)
仁科「…っ女だらけのチャラついた野球サークルかと思ったのに、こんな奴がいたとはな…」
捕手の俺を見て言う
仁科「さっきピックオフと言い、かなり連係やってねーと出来ねえプレーだ」
大吾「あれ…?じゃあやめる?先輩をちゃんと尊重してくれるなら、別にこっちはこんな勝負しなくていいし」
仁科「っうるせえ!俺たちは俺たちの代から最強風林野球部を作っていく!うぜーだけの上級生なんざ邪魔なんだよ!あの女投手も、俺が越える!!」
貴・大「………」
仁科は俺にきつい口調で答えを突き返す
仁科(……っけど、俺が1球も打てねーなんて……何で……)
大吾「なんで打ち損じたんだろう…多分そう思ってるから教えてあげるよ」
仁科「!?」
大吾「君たちのレベルが高いのは見ても分かる。でも君たちがこの前までやってたのは少年野球なんだよ。
少年野球と中学野球の大きな違い…そう、君たちは変化球への対応がまるでできてないんだよね。
まぁ、怜花は複数の変化球を持ってるから今見た君じゃあ打てなくて当然だ」
仁科「………複数の、変化球…」
絶対的な自信の彼らとは裏腹に、冷静に分析をした俺
どちらも譲らず試合は2回へいく