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【進撃の巨人】御影石【激裏夢】※加筆修正中

第13章 ★星の下★


 土下座しそうな勢いだったのを何とか食い止めて話を進める。
 明日はハンジ分隊長とミケ分隊長がエレンを会場まで案内する。中には団長と兵士長二人が待機し、とにかくリヴァイ兵士長と一緒になって会場を脅してほしい、という事だ。脅すって何するつもりなんだろうか? 兵士長が二人いれば巨人化しても対処可能、という事を見せつけたいんだろうな。兵士長は多分暴力に走りそうなので、私はナイフでもチラつかせていればいいかな。

「目が覚めたらリヴァイに報告しろって言われてるから私たちは退散するよ。引き受けるかどうかは、後で飛んでくるリヴァイやエルヴィンに言ってあげて」
「分かりました」

 ミケ分隊長の首を掴んで二人は部屋を後にした。一気に静寂が訪れる。別に怪我や病気ではないから、病室にいるのも暇だ。
そう思った私は、隊服のジャケットを羽織り外へ出た。今日は晴れていて星空が奇麗。手が届きそうな満天の星を見る為に屋上へ向かう。一言メモでも残しておこうかと思ったけれど、なんか気分が乗らなくて何もせず。
 屋上への扉は施錠されていたが、針金で鍵を開けて外に出る。
 満天の星。屋上の塀にもたれて座った。まだやや肌寒い。ジャケットを羽織ってきて正解だった。
 昔から、迷ってしまう事があると星を見上げていた。だから今日も迷っている。きっと人類にとってエルヴィン・スミスは必要だ。私個人としても、団長は必要なのだと思う。その団長を私は殺せるだろうか? いや、多分無理だと思うから屋上に来た。
 明日から本当に調査兵団として動く。ただのスパイとして入り込んだだけ。でも、温もりをくれた、

「いっそ立体機動で壁の上に登ろうかな……」
「勝手に病室抜け出して何言ってやがる」

 不機嫌そうな声が飛んできた。何となく顔を見なくても眉間に皺が寄っているだろう事は簡単に想像がついた。

「体は平気なのか?」
「あれぐらい何とも無いですよ」

 最初に比べたら痛みとかも無い。どうせ避妊薬は飲んでいる。妊娠はしないし、処女でもない。みんな何をそんなに心配しているのだろう? 意識は飛んだけど。
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