第11章 ★知らない感情★
あそこが痙攣して入れられた物を締め付ける。
鳥の羽のような柔らかい物がお腹を撫でた。くすぐったくて身を捩るが逃げられるわけもなく、ただ体を震わすしかない。エルヴィンの熱い吐息が体に当たる。興奮しているのだろうか? 何も見えないので、どんな表情をしているのかもわからない。何をされているのかも、何をするのかも分からない。ただ、与えられる刺激を喜ぶ事しか出来ない。喜びたくないのに、体が勝手に喜んで叫ぶ。止められない喘ぎ声。それが、私の耳も犯している。動くたびに聞こえる鎖の音。ベッドの軋む音。全てが私を狂わせる。
「くすぐったいのが気持ちいいだろ?」
「んんっ! んうっ!」
「体がこんなに震えて可哀想に。どうしてほしい?」
「んんんっ! ん! んんっ!」
「そうか。くすぐったいのは飽きたか」
言いたいことも言えずただ都合のいいように解釈される。羽のような物のくすぐりから解放され息を整えようとした瞬間、鋭い音がして痛みが走った。
「んううううううっ!!!」
「ああ、強くやりすぎたかな? すまない。中々加減が出来なくてな」
そう言いながら秘豆に何かがビシビシと当てられる。ハタキのような何かを、秘豆に向かって振り下ろされているのだと思う。痛みで涙があふれ、唾液が口の端から零れた。何が起きているのかも分からない。ただ秘豆の周辺に痛みが起き、私は体を震えさせた。
何度も何度も打ち付けられる。最初よりも痛みが鈍くなったのは、力加減を変えたからなのか、痛みに慣れたせいか。
打ち付けられるのが止まると、アソコが疼く。痛いだけのはずなのに、何故体が疼くのか分からない。気持ちいいはずないのに。
打ち付けられるのが再開されるととめどなく喘ぎ声が漏れた。シーツが湿って感触が気持ち悪くなっていく。そして、それは来てしまった。
秘豆に衝撃が走った瞬間目の前に火花が飛び、体が弓なりに反れた。
「思った通り、君は痛くされる方が好きなんだな」
口枷が外される。
「あ……あ……」