第10章 ★入浴★
思った以上に優しい手つきで洗われる。こう、頭全体を撫でられているような錯覚すら起こる。
「んっ……すごい、気持ちいいです……」
素直に感想を伝えた。
「黙ってろ」
少しだけ動揺したような声。こう、あまり感情の起伏が無いのではと思っていたので、意外だった。
大人しく髪を洗われる事およそ10分。軽く髪を絞られて甘い時間が終わった。
「ありがとうございました」
「礼等いらん」
立ち上がろうとしたら、腰に手を回され阻止された。まだ何かあるのだろうか?
「まだ終わっちゃいねえ」
そう言って彼が手にしたのは剃刀。背中にそんなにムダ毛が生えているんだろうか? 振り向くと口角が上がり、何かを企んでいる目があった。背筋に悪寒が走る。逃げた方がいい。だが、がっちりとホールドされていて動くことが出来ない。
「動くと大事な部分まで無くなっちまうかもしれねえからな動くなよ?」
「や、めっ……!」
「やめるわけねえだろ」
そう言って彼は秘部にたっぷりとクリームを付けた。ひんやりとしたクリームの感触で体が跳ねる。剃刀の刃が下腹部を撫でていく。私はそれをただ泣きながら耐えるしか無かった。下手をすればどうなるか分からない恐怖に押しつぶされそう。固く目を閉じる。
ゆっくり丁寧に毛が剥がされていく。
「足をもっと開け」