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【進撃の巨人】御影石【激裏夢】※加筆修正中

第6章 トロスト区奪還作戦


 それだけは駄目だ、と引き返してくる者の方が多かった。少しも考えに至らないとは、恐怖の感情は面倒くさそう。私も、いつか恐怖する日がくるのだろうか? ふいにレックスの顔が浮かぶ。そして、私を飲み込んだ足の速い巨人。

――生きて戻って来いよ――
――……生きてて良かった――

 ケニーの声、ジャンの声、ミカサとアルミンの泣き声が脳裏に過った。

「我々は、ここより奥の壁で死んではならん。どうかここで! ここで死んでくれ!」

 清々しい言葉。何かを得る為には何かを捨てなくてはいけない。何かの本で読んだ気がする。全てを得ることは出来ない。壁の中の領土を守る為には、いくつの命を散らさなければならないのだろう。そして、その中に私の命は無い。こんな所で死ぬわけにはいかない。生きる為に足掻く。
部隊編成が終わり、私に与えられた任務は、壁に巨人をおびき寄せて、エレンから巨人を遠ざける囮部隊。その中でも危険度の高い、街中を飛んで引き付ける役。私の他にも数名いるが、果たして生き残れるかどうか。
 開始と同時に、街へ降りる。家屋の屋根へとアンカーを突き刺し、巨人へと向かう。自分の体が重力で落ちてきたら、また次の屋根へアンカーを刺して飛ぶ。巨人の背後へと回り込み、うなじへアンカーを突き刺すとそのまま勢いでうなじを斬る。無理に戦闘する必要は無いと言われたが、正直、倒してしまった方が安全だ。
 次の巨人へと目指し飛ぶ。運よく背後から近寄れたので、そのままうなじへ飛び込み、すれ違うついでに斬る。さらに索敵の為に上空へと飛び上がり、見つけ次第巨人へと向かう。今度は、高度が高すぎて巨人の真上に居たが、アンカーをうなじに当て巻取りと重力を利用して斬り捨てる。
 捕まりそうになったので、肘の関節を切断。背後に回り込みうなじを斬った。一息つくと、再び飛ぶ。さて、次はどこにいるかな。
 上空から巨人の頭部を発見し、勢いのままうなじを斬る。ちとガスの使い過ぎかしらね。一応残を確認するが、まだ全然減っていない。扱いにもやや慣れてきたらしい。周りの巨人が減ってきたので一度壁の方へと帰還する。と、大砲が当たっていない3メートル級の巨人が居たので、上空から降下しつつうなじを削ぐ。そうこうしていたら、赤い煙が上がった。壁の上をアルミンが走っていくのが見えた。もう少し、巨人と遊ぶ必要がありそうね。
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