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【進撃の巨人】御影石【激裏夢】※加筆修正中

第1章 104期訓練兵団


「お前何言ってるんだ!!」

 よく言ってくれたよライナー・ブラウン。

「許せよライナー。コイツは俺のものだ」

 頭が痛い。

「お前は何を言っている……?」

 それな! ほんとそれな! 

「悪いなアリア。こいつは頭がおかしいから、基本的に無視してくれて構わない」

 その直後だった。私が今まで感じたことの無い殺気を感じた。エレン・イェーガーが巨人に向ける殺意とは別の、純粋な殺意とも違う。人を殺したことがある奴特有の殺気。でも、ここまで強い殺気が放てる人がいるとは思わなかった。本能が、全身が言っている。
――コイツは、危険――
 気づけばナイフを強く握りしめていた。いけない。本能的に察した恐怖に飲まれている。私が? 何人も暗殺してきた私が、怖いと感じるなんて……。逃げる? しかし、ここでただ逃げるだけの事をしたら、次に同じことがあった時に強引にこられてしまう。付け入る隙を与えるだけだ。どうする? ここで下手に動けば、役目すら全うできなくなる可能性がある。それだけは駄目だ。殺せない。殺してはいけない。逃げてもいけない。ここで、付き合えない、と宣言するのも拙い気がする。ここは、従順になるか……。
 ナイフから手を離し、ゆっくり歩み寄る。それを見てか、レックスは殺気を弱めた。

「レックス、さん。えっと、私はまだあなたの事をよく知らないので、お友達からでもいいですか?」
「おい、止せ!」
「あぁ……そうだね、そうしよう。今日から一緒にご飯を食べるところから始めよう」
「よろしくお願いしますね」

 もちろんそんな気は無い。今はこの状況から逃れられれば、後はどうとでもなる、と信じるしかない。最悪、許可をもらって殺す。力では敵わないので、寝込みでも襲うとする。さて、うまいことご飯を一緒に食べずに済む方法でも考えよう。まあ、食べなくてもどうとでもなるので、食欲が無い事にしてサシャにでもあげるか。
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