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【進撃の巨人】御影石【激裏夢】※加筆修正中

第4章 ★初陣:思いの翼★


「大丈夫だよ、エレン。ありがとね」
「なら、いいけどよ……無理すんなよ?」
「ありがと」

 エレンに手を振り、人気のない方へと歩みを進める。思った通り、レックスは付いてきた。嫌な予感しかしない。でも、周りを巻き込むのも嫌だし。巨人が居るのに、対人戦なんて愚かに見えるだろうけど、やるしかない。
 そう思ってナイフを構えて振り向いた瞬間。
 稲光が発生し、爆風が吹いた。咄嗟にアンカーを打ち、体を固定する。まるで、超大型巨人が出現した時のように、ソレは突然現れた。どこからどう見ても普通の巨人ではない。見たことも無い巨人。顔は悔しいけどイケメン。引き締まった筋肉、三メートル級の小型な巨人。能力は未知数。でも、超大型の仲間なら、何かしら特出する物があるはず。それまでは、とにかく逃げるしかない。
 本部から遠ざかるように立体機動で飛ぶ。すると、巨人は巨人とは思えない速度でこちらへ走ってきた。ありえないありえないありえない! 立体機動よりも速いなんて、聞いてない!
 小回りをして、何とか視線を外させようとするが、中々うまくいかない。身長もあれば足の速さもある。そう簡単にはいかないけど、やるしかない。本部から離せばクリスタの命は守れる。第一、ユミルが居れば無問題だ。
 しかし、ついにワイヤーを掴まれた。装備を外すわけにも行かず、ワイヤーごと体が引き寄せられる。

「ヅガマ“エ”ダ」

 こいつ、喋れる!? 握られる直前にタイミングを測って体を回転させて、指を切り刻む。もう片方の手で捕まえに来たが、立体機動で回避する。あと一秒遅ければ捕まっていたかな。そのまま背後に回り、うなじを狙いに行くが、軽快なフットワークで距離を取られた。

「ドウ“ジデ バナ”レ“ル”ノ“」
「あんたが巨人で、私が人間だからよ!」

 辺りを見渡すが、だいぶ前衛の方へ来ていた。巨人に囲まれそうだ。こいつを無視してほかの巨人を狩るわけにもいかない。さて、難しいな。
 そんな時に緑の煙弾が上がった。救援要請だ。私も上げるべきか? しかし、クリスタが来るかもしれないと思うと、上げれない。そんな時に限って、立体機動の調子が下がってきた。ガス欠だ。
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