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Cat Love【ONE PIECE】

第1章 ずっと大好き 大切な幼馴染み


さっきの鼻で笑うのとは違う、少しだけ優しい笑顔。

「なんだ?俺の顔に何かついてるか?」

そう言って、彼が自分の口元を確認する。

「ち、違うわよ!じゃあ私行くから。とりあえず、ありがとね…?」

恥ずかしいが、確かに泣き止んだのは彼のおかげだ。
一応感謝の言葉を口にすると、目をそらされる。

(態度が良いのか悪いのか、いまいちよく分からない…)

「じゃあ、お弁当箱返して」
「洗って返さなくて良いのか?」
「フフッ、いいわよ別にそれぐらい」

思わず彼からその言葉が出て、今度は声に出して笑ってしまった。
そんな私を彼がじっと見つめる。

(なんか…)

「猫みたい…」
「ん?」
「ううん、なんでもない!それじゃ…」
「待て。これをやる」

そう言われて渡されたのは、エビとアボカドが挟まった女子力高めなサンドイッチ。
バンズには黒胡麻のようなものが練り込まれていて、栄養バランスも申し分なさそうだ。

「…これ、あなたが食べようとしてたの?」
「いや、貰った」
「貰ったって…、良いの?私が食べちゃって」
「俺はパンが嫌いだ」

なるほど。
それに、さっき和食が好きって言ってたもんね。

お弁当に和食となると、どうしても色味が足りなくなる。
どう工夫しようか考えるのと同時に、何故自分がそんな事を考えているのかと驚いてしまった。

「どうした?お前もパン嫌いなのか?」
「う、ううん。むしろ好き!でも、本当にもらって良いの?」
「ああ。先に飯をもらったのは俺の方だからな」

そのサンドイッチを見ていたら、食欲が戻ってきたのか、お腹の音がグゥーっとその場に鳴り響いた。

「あ、いや、これは、そのッ…!」
「クククッ、まだ昼休みは終わらねェから早く食え」
「わ、笑わないでよッ…!」
「健康な証拠じゃねェか」
「もうッ…」

でも、私、本当に元気になってる…
この人のおかげで。

彼に貰ったサンドイッチに一口被りつくと、その美味しさに思わず笑みが零れる。

「ん〜!美味ひぃ〜!」
「…良い顔するじゃねぇか」
「んぇ?」
「なんでもねぇ。ちょうど飲み物もあるがいるか?」

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