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Cat Love【ONE PIECE】

第1章 ずっと大好き 大切な幼馴染み


その人物に目の前でため息をつかれる。

(な、なんで溜め息をつかれなきゃ…)

というか…

「あなた、誰?」
「俺を知らねェのか?」

え、何そのヤンキーみたいなセリフ。
ていうか屋上に目つきの悪い人って…

「言っておくが俺はヤンキーじゃねェ。それにお前よりも成績も良いし、運動もできる」

じ、自慢ですか?
それにまた人の心の中を…

「むつきだろ?」
「へ?な、なんで私の名前…」
「お前と麦わら屋のコンビは有名だからな。幼馴染みなんだろう?」
「そうですけど…麦わら屋ってルフィの事?」
「ああ。お前らは入学当時から学校中の噂になってたみてェだ」
「私とルフィが?なんで?」
「さァな、周りの奴らにでも聞いてみろ」

私とルフィが有名だなんて初めて聞いた。

ルフィはともかく、私…何かしたかな?

そういえば、名前を教えていないはずなのに私の名前を知っている人は前から多かったような…

「フッ、お前は本当に麦わら屋の事しか頭にねェようだな」
「ど、どういう事よ?」
「てめェで考えろ」
「は?」

さっきからこの人の言ってる事が全く理解出来ない。
私とルフィが有名で、私はルフィの事しか頭になくて。
それがこの人と何の関係があると言うのだ。

「やっと泣き止んだか」
「え?」
「ここで寝てたら、泣きべそかいてる奴の声がうるさくてな」
「な、泣きべそなんてかいて…!」

…ましたね、ハイ。
それはもう豪快に。

「麦わら屋と何かあったのか?」
「べ、別にあなたに話す事では…」

私がそう言うと、また目の前の人物が溜め息をついた。

”なんかムカつく”

そう思った。

「その手に持ってるのは弁当か?」
「え?あ、うん…」
「寄越せ」
「は?なんで?」
「泣き止ましてやった礼だ、まさかタダで済まそうとしてるんじゃねェだろうな?」
「アンタが勝手にやったんじゃない!」
「結果的にお前は泣き止んだろうが」

確かにそうだ。

さっきまで悲しい気持ちでいっぱいだったのに、今は腸が煮えくり返るぐらいムカムカする気持ちでいっぱいだ。

”お礼”というのが癪に障るが、確かに私が泣き止んだのも事実。
目が腫れる一歩手前というのもありがたかった。

「食欲もないし、あげる…」

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