第1章 ずっと大好き 大切な幼馴染み
「はあ…」
だれにも聞こえないぐらいの溜め息をつく。
ルフィの居ない教室は、まるで色のない世界みたいだった。
これがあと一年も続くかと思うと、本格的に気分が落ち込んでくる。
まさに、心ここに在らず。
(お昼休みまで我慢…我慢…)
この高校には購買も学食もあって、その日その日でルフィとどちらにするか決めて一緒にお昼を食べている。
そして今日のように、私が作ったお弁当を一緒に食べる時もある。
ようやくお昼になり、自分には少し大きめなお弁当箱を持ってルフィの教室へと向かった。
今日はルフィの大好きな肉料理がメインのおかずばかり。
早くルフィに会いたい。
ルフィの教室に着き、席を見つけると、妙に鼻の長い人と何か楽しそうに喋っていた。
確かあの人も、今朝の緑頭の人のようにルフィと親しくしている人物の一人だったと思う。