第8章 【夏の思い出Ⅱ】FGO/ロマ二夢
カルデアのみんなでハワイに休暇を満喫しにきました。
「こほん!えーカルデアの皆々様!サーヴァントのみんな!今日はしばしの休暇ということで、此処ハワイで皆の疲れを癒し、夏を思う存分楽しんでください!!海を満喫するも良し!風景を楽しむもよし!花火をするも良し!夏祭りも行います!さらに、海だけでなく、プールもあります!森に行ってもよし!何でもありです!島丸ごとカルデアの貸し切りだそうなので、思う存分堪能していってくださーーーい!!」
という立香ちゃんの話をロビーで聞いてから、自分の部屋に戻って、パンフレットを取り敢えず一読してみることにした。パラパラとめくっているとある1ページが目に留まった。
『わっ・・・懐かしい。』
それはハワイの大花火大会!屋台も盛りだくさん!という、文字と共に、大きな花火が映っていた。懐かしい日本の出店に目をキラキラさせながら、そういえば、浴衣がないことに気が付いた。事前に準備しようにも、持ってないのだけれど。でも、せっかくなら浴衣を着たいものだ。どこかで買えないかなーとまたパラパラとパンフレットをめくっていると、部屋の扉をコンコンッとノックされた。
『ん?はーい』
鍵を開けて、扉をあけると、にっこり笑顔の立香ちゃんとマシュちゃんがいた。
『二人ともどうしたの?』
「へへっ、今日の花火大会!沙織ちゃん行くでしょ!」
『えっ、行きたい・・けど・・』
「沙織先輩の出身は日本だと聞いていたので、絶対喜んでくださると思い、先輩と二人でお誘いに来ました!」
『あはっ、ありがとう。でも、せっかくだから浴衣が着たいなと思って・・』
「でしょでしょ!!良いお店知ってるんだ!一緒にいこー!」
これは驚いた。南国の島にも呉服屋があるというのだろうか。自信ありげにほほ笑む二人に、私は身を委ねることにした。