第7章 【夏の思い出Ⅰ】FGO/ギル落ち
「ちょっと休憩にしましょうか!」
「さんせーい!」
『んー!楽しかった!』
また二人に手を握って貰いながら、砂浜にあがり、マシュちゃんが海の家へ飲み物を買いに行ってくれた。
マシュちゃんと一緒にエミヤも軽く食事を持ってきてくれたみたいで、みんなで食べようとなったのだが、さっきから、エミヤが困ったように私の方をチラチラとみていた。
『どうしたんですか?エミヤ』
「えっ、いや・・その・・・」
『む。言いたいことがあるならはっきり言ってください!』
「っ・・・沙織!それ以上こちらに近付くなっ・・・」
「雑種。この我を置き去りにしておいて、楽しそうにしているではないか。しかも何だ?その恰好は」
『・・・・あああああ!!お、王様っ・・・』
すっかり忘れていた。これは絶対に怒ってるであろう王様。私の傍に居たエミヤは、まばたきをした一瞬の内に串刺しになっていた。
『も、申し訳ございません。その・・・』
「言い訳は要らん。さっきの命令をいますぐ取り消せ」
『ふぇ・・?』
「聞こえなかったか?貴様に触れるなという下らん令呪を取り消せと言っているのだ」
『は、はぃいい!』
カタカタと震えながら、さっきの命令を取り消した。途端に手首を天の鎖で縛られ、そのまま連行された。