第7章 【夏の思い出Ⅰ】FGO/ギル落ち
「雑種。いつまでこの我を待たせるつもりだ。」
「おおおお!王様!王様からも、なんとか言ってください!」
『っ・・・』
立香ちゃんの裏切り者おおお!!
それでも、マシュちゃんの後ろでもじもじしていると、痺れを切らした王様が私を天の鎖にて釣り上げた。
女の子の扱いひどいですっ!
『へっ!?わ!わ!!』
「ほーう。雑種にしてはよい選択よの。髪色に合わせた黒のフリルのビキニに・・・その白のパーカーはなんだ。」
『こ、これは!大切な守備要員ですっ!』
「守備?我の前で隠す必要がどこにある?もうすでに我は貴様の全てをみ・・」
『うわああああああ!!!!!!あーあーあ!見てみて!みんな!あっちでエミヤとクーさんがビーチバレーしてる楽しそう!』
他3人がくるっと振り返り、そのサーヴァントクオリティのはちゃめちゃ感に自分達も混ざろうとわくわくした面持ちでじゃ!と走って行った。
『はー・・よかったです』
ほっと胸を撫で下ろすと、王様がニタニタと不敵な笑みを浮かべていた。これは、きっと人目のつかないところにでも
連れていかれて、あれよあれよと言う間にそのままベッドにGOのパターンだと脳が囁いている。案の定、王様は釣り上げた私に手を伸ばしていた。
『れ、令呪を持って命じます!私に触れないこと!!』
「なっ!?・・・・貴様ぁ・・・」
ひぇっ、怖い。
今にも宝物庫からエアでも持ち出すんじゃないかというぐらい鬼の形相のギルガメッシュ王に、私は震えが止まらなかった。まさに私達の今の光景は、ライオンとウサギだ。
「何のつもりだ、雑種。」
『す、すみません・・その、咄嗟の判断でして・・あ、の』
王様の顔を直視することができなかった。オーラが恐ろしすぎて、ずっと視界いっぱいの砂浜を見ていた。