• テキストサイズ

Fate夢 短編集

第6章 【愛しいあなた】FGO/ロマン夢


ドクターの部屋に着くと、取り敢えず椅子に座らせ、食事をとってもらった。食事を終えるまで、私は何も言わず、隣に座って、持ってきた小説を読んで待った。


「・・・ごちそうさまでした。」
『お粗末様です』


私が怒っていると思っているのであろう。ドクターはオロオロと目を泳がせていた。残念ながら、私は怒っているのではなく、呆れているのだ。
・・・・変わらない、のか?
うーんと思っていると、また気難しい顔になっていたようで、ドクターはより、困ったように眉をはの字していた。
その顔を見たらふっと、笑いが零れた。


「沙織ちゃん・・その、ごめん、ね。いつも」
『ふふふっ・・・ドクター、私は頑張っているドクターが好きですよ』
「ふぇっ!?・・え、あの・・」
『けど、無理は良くありません』
「・・・はい」
『何事もほどほどに、ですからね』


しょんぼり、尻尾が垂れているように見えてしまう。そんな可愛いドクターを今度はベッドまで連れてきて、睡眠をとらせるため、横になってもらった。


「沙織ちゃん、僕は君の恋人なのに、君に何にもしてあげれていない」
『そんなことないですよ。ドクターは私にもう沢山与えてくれましたし・・』


そっとドクターの指が私の唇に触れる。


「敬語。・・・今は二人っきりだから」
『ふふふっ・・そうだね。ごめん』


横になるドクターの隣に座って、そっと結われている髪を解き、上着が皺にならにように脱がせてあげた。ふんわりとした橙色の髪を優しく愛しさを込めて撫でる。いつもなら、このまま眠りにつくのだが、今日のドクターは中々瞼を閉じなかった。
/ 71ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp