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Fate夢 短編集

第6章 【愛しいあなた】FGO/ロマン夢


種火周回を終えて、食堂でホットココアを手にほうっと、一息つく。本当に、至福の一時だった。
ホットココアを堪能していると、立花ちゃんとマシュちゃんが少し怒ったように、食堂に入って来るなり、私を見つけると、速足で迫ってきた。そして、私の向かいに来るなり、テーブルに二人とも両手をついた。


「聞いてよ、沙織ちゃん!」
「聞いてください、沙織先輩!!」
『いや、あの、二人ともまず落ち着いて・・?』


珍しくマシュちゃんまで頬を膨らませていた。取り敢えず、二人にもホットココアを入れてあげた。二人とも少し落ち着いたみたいで、ほうっと息を吐いていた。うん、可愛い。


『それで?一体何があったの?』
「もうね!ロマンがさ!全然休んでくれないんだよ!」
「そうなんです!目の下にこーんなにクマが出来てるのに、ですよ!」


そう、だったのか。
朝会ったときは、顔も見れなかったから気付かなかった。よくドクターは無理をしすぎだと聞いているけれど、誰のいう事も聞かないから、みんな手を焼いているのだ。前もみんなでやっとこさ説得をして、結局全員でドクターを縛り上げて、ベッドに放り込んだ。


「みんながどれだけ言っても聞かないんだもん!」
「でも、私思うんです!」
「「沙織ちゃん(先輩)の言う事なら
聞くんじゃないかって(のではないかと)!」」
『ふ、二人とも・・・』
「沙織先輩は私より、ずっと前からドクターを知り合いで、仲が良いとダ・ヴィンチちゃんから聞きました!」
「うんうん!沙織ちゃんからのお・ね・が・い♡ならロマンもイチコロだよ!」
『り、立香ちゃん・・・』


立香ちゃんの不敵な笑みに、私はどきりとした。私とドクターの関係は秘密なはずだ。どこから漏れたかと考えれば、まあきっと、ドクターだろうな。

二人からのお願いに仕方なく私は、重い腰をあげた。キッチンを借りて、ご飯も食べていないであろう彼のために簡単な食事を作りながら、チラッと二人の様子を確認すると、ほっと胸を撫で下ろすマシュちゃんとニタニタと笑う立香がいた。
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