第1章 【出逢い】FGO/ギル落ち
「おい。キャスターさんよおぉ・・・」
ゴゴゴ・・というようにアキレウスから炎が見えるようだ。
「如何した、ライダーよ。我はサーヴァントとしての役目を果たしたまでよ。」
「ですが、我々に何の断りもなしに・・」
「アーチャー。何故マスターを助けるために貴様らの許可がいるのだ。ことは一刻を争うのだぞ。」
怖い。
何この状況。
震える身を感じながら、ダ・ヴィンチちゃんに視線を向ければ、口パクで「が、ん、ば、れ」と言われた。
そしてダ・ヴィンチちゃんは、じゃあ、私はロマニに報告に行こうかなと立ち上がった。
ダ・ヴィンチちゃん酷い・・!いやでも、この状況はマスターである
この私が解決しなければ・・・
「いやその必要はないぞ、カルデアの」
「へ?」
「雑種の溢れる魔力は、我が余すことなく使ってやろう。貴様らの方で調整せずとも、我が毎度このように吸い取ってやる。」
すいと?!
な、なるほど・・・なんとなく状況が分かってきた。
でも、魔力ってキスで渡せるもの・・・なの?
「てんめぇ・・・」
『せ、先生!』
私の声に一同が視線を向ける。
その視線が痛い。
『ま、魔力の供給は大部分がカルデアが担っているのは知っています。ですが、その、き、キスで魔力供給が行えるのですか?その、だ、抱きしめあうことで供給されるのは知っていたのですが、その方法は初めてで・・・』
「おい雑種。知らなかったのか?」
王様の問いにコクンと頷く。
「・・・行えます。」
『そうなんですか?!』
そうか、だから王様は私の唇を・・・・
途端に思い出すと、恥じらいが押し寄せる。
ぶわっと顔に熱が集まるのが分かった。
そんな私を見て、王様は面白い玩具でも見つけたかのように不敵に笑った。
「なんだ、また口づけが必要か?雑種」
『ふぇ!?い、いやいやいやいや!!!』