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Fate夢 短編集

第1章 【出逢い】FGO/ギル落ち


「これはすごい・・」
「如何した」
「沙織ちゃんのステータスだよ。魔術回路も魔力もレベルが前より格段に上がっている。スキルもだね。あとは過労かな。それと・・」

相当この雑種は身の丈に合わないことをしていたらしい。
ケイローンとやらに聞けば、通常より多く訓練とクエストを繰り返し、寝る間も惜しんで、サーヴァントの学習に勤しんでいたのだという。
相当な阿呆よな。
そこまでして、何を得ようとしていたのだ。

・・・我からの信頼、か。
王たるこの我が気付かない訳がない。

『すみま、せん・・王様・・』
「ん?黙れ雑種。静かにしていろ」
『う、ごめ・・・なさ・・・』
「マスター。無理しすぎですよ。元気になったらお説教ですからね。」

そして、アーチャー・ケイローンは取り乱していたライダー・アキレウスの様子を見に行くとこの場を後にした。

「おい、ダ・ヴィンチ。貴様先ほど何か言いかけたな。」
「へ?あーいやあ・・これは・・うーん」
「答えよ」
「・・ま、別にいっか。魔力がたまってるんだよ、沙織ちゃんの体の中に。君に恥じないマスターになろうと努力しすぎたんだろうね。通常、君たちサーヴァントへの魔力供給はカルデアが担っている。この子たちが魔力をサーヴァントに供給する必要はほぼないのだよ。だけど、沙織ちゃんは鍛えすぎた結果、身体に魔力が溜まる一方で、上手くコントロール出来ていない。それに立香ちゃんと違って、この子のサーヴァントは3体のみ。出すとこがないなら、溜まる一方だからねー。それに、今までの魔力量でケイローンとアキレウスは足りていた。んー・・どうしたもんかねー。」

やはり阿呆だなこやつは。
はぁ、と一つため息が漏れる。
仕方ない。これは応急処置が必要なようだ。
ベット脇の椅子に座る俺は、ずいっと、ベットの上で横になる雑種の顔を覗いた。

『あ、の・・王様・・・?』

火照った頬、潤んだ瞳。いつ襲われても仕方ないだろうな、これは。

「うん!ロマニに報告して、パスをちょっといじってもらって・・もらっ・・て、・・わーお」

ドタドタと廊下を走る音と、言い合いをしているサーヴァントの声が聞こえる。

「待ちなさいアキレウス!まだマスターは本調子では・・・!!」
「おい!!マスター!!大丈夫・・・か・・」

雑種と我以外の時が止まったかのようだった。
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