第1章 【出逢い】FGO/ギル落ち
「応えよ、雑種」
『・・・ん、と・・』
まだもごもごと誤魔化そうとしているのか、こやつは。
心なしか顎に触れた指から熱いのが伝わってくる。
何故?
痺れを切らした俺がもう一度問いただそうとしようとした直前、雑種はまた、意識を手放した。
「おい!」
倒れる身体を片手で受け止めると、先ほどの指先から伝わった熱よりずっと熱いのを感じた。
「貴様・・・」
はぁ、とため息をついた後、本当に気は進まない。進まないが、仕方無い。
仕方なく雑種を横抱きにし、我はダ・ヴィンチとやらを捜しに行った。
食堂を出る際、背中に藤丸の黄色い声を受けながら。