第6章 夢語り【童磨】R18
「ふん、他愛もない」
無惨様が京子の内から魔羅をズルリと抜き出した。
あれ?さっき見た物と形が違うんじゃ?
それに1000年以上も生きている無惨様の生殖機能って……
「私は完全体だからな、どんな物にでも形を変える事が出来る」
「あぁ、なるほど……」
俺はポンと手を打つ。
「拐って行くぞ」
「はい」
どうせ断れない。だけど……
「京子はどうなるのですか?」
「お前に答える義理などない」
ですよねーこんな質問しちゃって、俺、大丈夫なのかな?
俺は肩を竦めた。
「お前を殺すと上弦の弐が空いてしまうからな、今はしない」
今は、ね。
「京子は、鬼に慣れている。いや、それどころか信頼しきっている。
私が人として居るのに、役立つからな」
じゃあ殺す事はないのか……
「そうだ。私の役に立つ間はな」
そうか……なら、良かった……
「良かった、か……ふん。お前にも、まだその様な感情が残っていたんだな」
「そうみたいですね。俺にもびっくりです」
俺はおどけて言った。
するとジロリと睨む無惨様。そして
「京子は、お前への気持ちが残っていた。そのまま連れて行っても、いつまでもその気持ちを絶ちきれないだろう……
人と言うのは脆い。
その気持ち一つで変わってくるのだからな」
…………
もう俺は何も考えなかった。
こんなに傍にいると何を考えても、無惨様に読まれちゃうからね……
だからいつもの通り、ニコニコとしていると……
無惨様は、気を失ったままの京子を抱えるとそのまま俺の部屋から出て行った……