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せめて夢の中だけは ~【鬼滅の刃】短編集~

第6章 夢語り【童磨】R18


京子は新しい寝間着に着替え、濡れた髪を拭きながら出てきた。

「おいで」

俺は京子を自身の前に座らせると、その濡れた髪を拭いてやった。

「今日から京子は、ずっとこの部屋に居ればいいよ。わかったね?」

その声に京子はそっと振り向くと、少し不安そうな顔をした。

「大丈夫だよ。京子は穢れてなんていないんだから。ずっと俺の傍に居ればいいよ」

そう言って京子の頬を撫でてやると、京子は安心したように眼を閉じる。

「大丈夫だよ。だから安心して眠るといい」

その声で俺の腕の中で眠りにつこうとする京子。

今度は背中をトントンと叩いてやると、幼子のようにそのまま眠りに着いた……


そのまま布団に寝かせると、俺も隣で眼を閉じる。


もうすぐ夜明けで、朝のお務めが始まる。


そして皆に告げた。


「京子は今日から俺と寝食を共にする」


と……


信者達は皆口々に、「御世継ぎが」「これで万世極楽教は磐石だ」等と言っていた。


そして信者達からの京子の呼び名も変わっちゃって
『京子様』なんて呼ばれ、俺と同じような扱いになったんだよね。



でもさ、これは誰も知らないんだけど


世継ぎなんて、出来ないよ。


だって、俺には……



生殖機能がないんだからさ






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