• テキストサイズ

せめて夢の中だけは ~【鬼滅の刃】短編集~

第5章 藤の花の家紋の家 ~悲鳴嶼行冥~ 後編


それから数ヶ月が経ったある日、大きな鴉が一羽飛んで来た。


「コンヤ、トウチャク」


それだけを言うとまた、飛んで行ってしまった。

私は急いで炊き込み御飯の用意をしに、市場に向かった。



そうやって時折、鴉が連絡をくれて泊まって行ったり、何処かへ発つ途中なんだろう。顔だけを見せてすぐにまた大きな音を立てて居なくなったり……


ある時は、いつの間にか中庭に大きな石が置いてあったり……



私は行冥君が側には居なくても、いつも行冥君の存在を感じるようになっていた。


そんな事を考えながら、私は今か今かと、玄関で待っていた。

すると門の方から


「ごめんください」


声が聞こえた!



「行冥君っ!!!」


私はいつも通り走って彼に飛び付いた!

初めて会った時よりも、もっともっと大きくなった彼は、いつも私をしっかりと受け止めてくれる。

そしてぎゅっと抱き合うのに……


受け止めると、私をすぐに下に降ろした……


「?」


彼の後ろには


くすくすと笑う、可愛らしい女の子がいる!?



/ 156ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp