第7章 キャンパスライフ
そして何日かした時、信じられない事が起こった。
「セナ開けて、大変よ!」
オフで、大学も午後からしかなく、ゆっくりベッドで雑誌を読んでいると、ケイティがインターホンも鳴らさず、すごい勢いでドアを叩いてきた。
「ケイティ?どうしたの?」
今日はオフなのに。
「早く開けて大変なのよ」
ただならぬ勢いに鍵をあけると、なだれ込むようにケイティが入ってきた。
「どうしたの?とりあえず、入って」
鼻息の荒いケイティに部屋に入ってもらい、私は冷蔵庫へ向かった。
「セナ、大変よ!」
「うん。だから、どうしたの?」
あまりにケイティの息が荒いから、喉が渇いてるだろうと思い、コップにミネラルウォーターを入れて手渡すと、ごくごくごくっと一気に飲み切った。
「はぁ、これありがとう。セナ、あなた映画のヒロインが決まったわ」
「へぇ、そうなんだ」
空になったコップを受け取りケイティの言葉に耳を傾けた。
..................あれ?
「ケイティ、........今なんて?」
何かすごいこと言われた気がする...........
「だから、映画よ!映画のヒロインに決定したの!!」
「えぇっーーーーーーー!」
「やったじゃない」
嬉しい。嬉しいけど......
「映画のオーディションなんて、私受けたっけ?」
書類で落ちたのは何件かあったけど、受けに行ったものは一つもないはず........
「ご指名よ、アンタにしてほしいって事務所に連絡が入ったの!」
「なんで........私?」
「私も不思議に思って聞いたら、主役の龍王丸の推薦だったそうよ。アンタいつの間に龍様と知り合ったの?」
興奮気味に、ケイティは聞いてくるけど...
「龍王丸って、誰?」
お相撲さん?