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あなたが教えてくれたこと【イケメン戦国】

第38章 夢が見せる奇跡 〜年末年始特別編〜



・・・・
・・・・・・

「……………さん!」


「………さんっ!」


(……ん、なに……?)


まだ眠ったばかりな気がしていたのに、誰かに起こされる声…


「母さん、起きてっ!」

(母さん……?)

誰のことだろう…?と思いながら眠たい目を開くと男の人が立っている。


「……誰?」

「母さん僕だよ、吉法師だよっ!」

「吉法…師?」

どこかで聞いたことのあるような……

ああそうだ…生まれてくる子の名前だ……

……ん?

生まれてくる子!?

そんなわけ無いっ!

…でも今母さんって……

…………えっ!?

ええっ!

「……って、私の子どもの吉法師っ!?」

何が何だか訳が分からず飛び起きた。


「Hi Mom!やっと起きてくれた」

「は、Hi ……え、どうなってるの?」

起きたはずなのに、まだ夢の中…?

目の前には、陸上をしていた頃の信長にそっくりな男の子が立っている。


「なんて顔してるの?母さんが言ったんだろ?」

ただただ驚いてその男の子を見つめる私に、彼は信長にそっくりな顔を顰め、同じ声色でそう言った。


「えっ、私……?私が何かあなたに言ったの……?」

「そうだよ。言っただろ?理由があるなら出てきてくれって……」

「えっと……………ええっ!」

【赤ちゃん、どうしたら出てきてくれるのかな?恥ずかしがってるのかな?中々出てきたくない理由があるのならママに教えてほしいなぁ…】

確かに、眠りにつく前にお腹に話しかけたけど…

「ほっ、本当に吉法師なの……っ!?」

「だからそう言ってるだろ?ほんと母さんって、この頃も今も変わんないんだな」

「ど、どう言う意味?」

(あまり良い意味で言ってないよね?)

「なんでもない、所で、あまり時間がないから話を進めたいんだけどいい?」

そう聞く彼は、どこをどう見ても信長にそっくりで…、本当の本当に私たちの子供の吉法師らしい……!

「話って…なに?」

時間がないと言う彼に、私も彼を吉法師だと信じて話を聞くことにした。
(だって、こんなカッコいい顔がこの世に二つもなんて親子以外考えられない!)




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